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痺れるような。 : つなむく小ネタ

 舌先が、触れ合うだけでじんと響くと言うのに。

 至近距離で白磁の肌に視線は吸い込まれていく。

 理性を奪うのがとにかく巧い恋人は、人をベッドに組み敷いて、しっかりと唇を奪いながら、あまつさえ自ら器用に脱ぎだしていた。

(観念しろ、なんて…)

 この場合に相応しい言葉かはわからないが、とにかくこちらの意思には拘わらず本懐を遂げてしまおうとしていることはわかる。が、こっちも素直にされてやる理由はないわけで。そもそも年頃の男に色仕掛けをしてくるのだから覚悟はしているだろう。

「骸、いい加減にしろ!」

 伊達に鍛えている訳じゃない。いや、こんなことのためにじゃないが、とにかく体の上の細い肢体を逆にシーツへと押さえ込んだ。

「僕は本気なんです」

 怒られていると思ってるのだろう、肩をすくませながらも視線はまっすぐに見つめ返してきている。もちろんそんなことはわかっているが、俺にだって男の意地がある。

「自分で脱がないで、俺に脱がさせろ」

「………はい?」

 自分の考えに囚われるあまりに予想していなかったのだろう。その生意気な唇を奪い返して、されたようにキスを返す。



 俺だって、年頃の男なんだから初めてくらい俺にさせろ!

 

 

 




綱吉君だって男の子なんです。
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