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「ふぁ…」
冬とはいえ、午後にもなれば陽が暖かくて眠気を誘う。書類で隠してはみたものの、堪えきれず欠伸が漏れた。
「10代目、お疲れですか?」
「あ、うん…ちょっとね」
書類整理を手伝ってくれている獄寺君に、しっかりと見つかってしまった。ああ恥ずかしい。
「あれ、でも昨日は早くにお休みになられたんじゃ…」
「うん、そうなんだけどね。あのあと骸がきてさー朝まで離してくれなかったんだよ」
身近のごく一部にしか知られてはいないけれど、俺と骸は恋人同士で。まぁ普段はあんまりのろけたりしないんだけど、昨日は骸の甘えっぷりがすごくてつい口に出てしまった。
「……10代目、お体の方は大丈夫なんすか?」
「ん?ちょっと眠いけど俺は平気だよ。骸はまだ起きられなくてベッドで唸ってると思うけど」
獄寺君の顔が紅くなったり青くなったりするのを不思議に思いつつ、俺はまた書類の影で大きく欠伸をした。
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